アニメと漫画と小説の晩酌家ブログ

アニメや漫画、小説について、おいしい晩酌とともに書き綴ります。

呪術廻戦の魅力と展望とグリルチキン

はじめましてこんにちは!晩酌家と申します。今回は、最近ぐんぐん面白くなってきている漫画『呪術廻戦』の魅力と今後の展望について、晩酌しながら書いていきますよ!

 

呪術廻戦という漫画

『呪術廻戦』は週刊少年ジャンプで2018年14号から連載されている芥見下々さんによる漫画。ジャンプではのちにジャンルが変わる漫画があるので暫定ですが、現在のところ戦うホラーファンタジーといった感じです。

簡単にあらすじをご紹介しましょう。主人公は高校生の虎杖悠二くん。オカルト研究会の先輩が強力な力を持つ呪物の封印を解いてしまい、化け物が解放されていまいます。調査に来ていた都立呪術高等専門学校の伏黒恵くんとともに、先輩たちを助けに校舎に乗り込むのですが…

呪術を使って呪いから生まれた化け物や敵対勢力などを倒していくというストーリー。『次にくるマンガ大賞2018』にノミネートされたり、先日発売された1巻が店頭で続々売り切れになったりと、かなり注目度の高い作品です。

魅力①煽りの見本市!?会話に心をつかまれる

「寝不足か?毛穴開いてんぞ」

こちらは虎杖君の同級生である釘崎野薔薇ちゃんが、丸腰状態なのに相手を煽った発言。相手は女性です。何を言いたいかというと、会話が面白いってことなんです。

正直現段階では世界観がいいとかバトルがかっこいいとか判断できません。それでも読んじゃうのは、登場人物の会話や独白に心ひかれるから。「俺は今からバイトをばっくれる」という無関係の一般人の独白から始まる話とか、「照れるなよ こっちまで恥ずかしくなる」とか言いながら敵と恋人繋ぎしちゃう五条先生とか。本誌に出てきた脱サラ呪術師・七海さんとかもうやばい。

次の話にもつながってくるんですが、きちんと裏打ちされた性格や背景があって、なおかつ会話に一捻り加えられているんですね。特にがんがん交わされる煽り文句は光っていると思います。まるで煽りの見本市です。

 魅力②性癖や性格がダダ洩れの登場人物たち

呪術廻戦に登場するのは、性格にも性癖にも正直な人ばかり。伏黒くんとかはまだ分かりませんが、基本的にみんないい性格してるんです。心の中に一物抱えている人は、きっと誰かに共感したりひかれたりしてしまうはず。ドン引きとかの引くじゃないですよ。心惹かれるの惹くです。

何といっても最初にひかれたのは野薔薇ちゃんでした。まるっきり田舎のヤンキーのような性格で、上品に言い表すなら煽り上手さん。同じジャンプで連載されている『鬼滅の刃』の善逸に出会ったときのような衝撃を受けました。キャラクターそのものの魅力が爆発している人物です。

呪術廻戦の人気が急激に上がったのは、五条悟先生のバトルの回ではないでしょうか。五条先生は普段ずっとひょうひょうとしているのですが、基本バトル中も変わらぬスタンス。最強と呼ばれているだけあって余裕なんですが、急に真面目になったときとのギャップがいい。目隠し取ったらイケメンとか、使い古されてるけどやっぱりいい。

呪術高専京都校の東堂葵先輩もまた、初対面の後輩に突然性癖を尋ねる変わり者。ムキムキゴリゴリな外見から一転、高身長アイドル好きとか面白すぎる。性癖が合うかどうかはさておき、自ら性癖を明かしていくスタイルは好きです。もっとみんな明かしていけばいいのに。

 

今後どうなる?

現段階でも面白いのですが、じつのところ物足りないと感じる点もいくつかあります。今後明かされる・語られると思われるのですが、地味とか展開が遅いとか言われるのはこうした点なのでしょう。逆に言えばまだまだ楽しみがあるってことですね!

呪術のしくみが分からない!

「生得領域」とか「式神」とか呪術っぽいワードは出てくるのですが、いかんせんどういう仕組みでどうやったら発動するのかがよく分からない。ワールドトリガー連載再開をいつまでも待つことを心に決めた人間としては、武器たる呪術について解説がないのはかなりもどかしさを感じます。

呪術とはそもそも何らかの過程を経て対象に影響を及ぼすもの、というイメージがあります。分かりやすい例をとると「丑の刻参り」なんかが挙げられますね。決まった時間に決まった格好をして、対象に関係のある髪の毛だの爪を使って呪術を行う。すなわち特定の過程を経なければ呪術は発動しないわけです。

現在のところ虎杖くんの先生・五条悟さんや伏黒君が呪術を使っており、手で印のようなものを作っていたり、目隠しを外したりと、それらしい描写はあるにはあるんです。ただ、きちんと説明はされていません。このポイントはおそらく、呪術師同士が戦う「交流会」とやらで解説されると思われます。登場人物の1人・釘崎野薔薇ちゃんが釘を使って戦うようで丑の刻参りを思わせますが、どんな呪術を使うのかとっても楽しみですね。

おどろおどろしさがない!

呪術というと、恨み、妬み、嫉みなんていう強い感情から生まれます。もとをたどれば呪いは「おまじない」であって、経験則の伝承や願掛け的側面があることはさておき、呪術廻戦を読むかぎり呪術の認識はこんな感じです。

ところがその感情を体現する化け物たちの生まれる過程や、呪術を生み出すための強い感情などが今のところ描かれていないんです。この点がかなりあっさりしていて、全体的に淡々とした印象を与えてしまうのかなと思います。例えば主人公の動機が少年漫画らしいというか、真っ直ぐすぎるイメージ。こちらの心が汚れているだけかもしれませんが。

それから敵側の化け物。虎杖にやどる宿儺にしても富士山頭の漏瑚にしても、ただ好戦的なだけでおどろおどろしい強い感情は描かれません。特に漏瑚さんはそのおかげでギャグキャラになってます。強い感情がなければ呪術は働かないはずなのに、そのエネルギーである部分が描かれていないんですね。漏瑚さんというキャラクターは好きです。おいしいキャラだと思います。

雑誌・ジャンプGIGAに掲載された、呪術廻戦の前日譚となる『東京都立呪術高等専門学校』という物語があります。存在だけ知っていてずっと読みたいと思っていたのですが、先日公開されてようやく読めました。こちらにはそういったポイントがしっかり描かれていて、むしろ主軸。こういう強い感情とか人間関係とか、キャラクターが濃いんだから呪術廻戦でも描いてくれてもいいのにな、と思います。それが主人公たちの戦う動機や力の強さの裏付けにもなるので、今後描かれることに期待です。

 

shonenjumpplus.com

ちなみにこちら2話以降はコインとやらがないと読めませんが、スマホからの場合、初めてジャンプ+のアプリをダウンロードする人はコインが付与されてそれで読めるようになってます。呪術廻戦好きの方は絶対読んで後悔しません。これから読む人も先に読んで後悔しません。

宿儺との関係性が今後の展開のカギでしょう!

ここからは予想と期待と妄想を込めて。

物語としては宿儺という存在そのものや虎杖との関係性が今後の展開のカギになると思います。五条先生でさえ負けそうな最強の化け物・宿儺が、どうしても避けられない状況で真っ直ぐな虎杖くんの精神面にになんらかの呪術的影響を与えてるのではないでしょうか。そしてそれが虎杖くんが成長し、強くなるきっかけに。

主人公に憑りついた化け物は主人公に影響を与えるものですが、呪術廻戦では絶望的な方向に進んでいってほしいですね。脱サラ呪術師・七海さんが言っていたように、絶望が虎杖くんを大人にする展開を期待しています。

 

まとめ

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魅力ともどかしさを併せ持つ、今後が楽しみな『呪術廻戦』。要するに応援してるよってことなんです!もっとたくさんの人に読んでほしい!

今回は、お供に梅酒ソーダ割、肴にグリルチキンをいただきました。晩酌好きとしては、ぜひ当ブログで再現できる呪術師料理なんかを登場させてほしいところです。芥見先生は食に興味おあり?それとも太い脚しか眼中にない?

今回はここまで。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

呪術廻戦 1 (ジャンプコミックス)

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